〜会社員かフリーランスか〜 vol.4【エージェント経由の業務委託の相場と将来性】

或るデータアナリストの戦い

こんにちは。或るデータアナリストです。

私は独立して「ランサーズエージェント」「ハイパフォーマーコンサルタント」「フリーコンサルタント.jp」などのエージェント経由の業務委託サービスに登録しています。

こういったサイトの案件は「実際はいくらか」「将来的に経験が増えるとどれくらいの報酬になるか」というのを、エージェントさんにヒアリングした内容を元に整理していきたいと思います。

なお本記事は、「私が実際に業務を受注しての実体験」「複数のエージェント、仲介を事業としている友人等にヒアリングしている内容」になるため、一定の信頼性はあると考えています。
が、あくまで一例という点に留意して読み進めていただければと思います。

エージェント経由の業務委託の相場と将来性 まとめ

エージェントさんに聞いた内容をまとめるとこんな感じです。
私はエンジニアではないのですが、案件としてはエンジニアが多いこともあり、エンジニアの話も目安になると思って聞いています。

  • エージェント経由での業務委託の上限は日給5万円(1日8時間想定なので時給6,125円)
  • より高単価な案件を獲得するにはエージェントに頼らず、「人脈や事例を作って自力で請負契約での案件を確保する」ことが必要

エージェント経由の業務委託の相場と将来性 詳細

先程整理したまとめについて、それぞれコメント付きで補足していきます。

  • エージェント経由での業務委託の上限は日給5万円(1日8時間想定なので時給6,125円)が目安
    • これは「要件は決まっていないけど、良い感じで作って欲しい」と言われて、自分で要件を決めて開発して納品できるレベルということです
  • よくある謳い文句の「1ヶ月で180万円!」みたいなものはかなりのレアケース
    • レアケースとは、「市場で使える人がほとんどいないレアな言語を使う」といった例
    • (個人的な感想)おとり広告の可能性も高そう
      • 応募しても基本的に断られるので、存在していなさそう
      • ※エージェントという業務構造を踏まえると、少しでも紹介して決まる可能性がある人は紹介するため
  • なぜ上限が日給5万円で頭打ちなのか
    • 「準委任契約」という契約方法になるのが要因
      • 「準委任契約」というのは
        • 発注者はエージェントの会社と契約を結ぶ、そのため最終的な責任はエージェントの会社にある状態となる
        • もし業務がうまく進まなかった時の違約金や損害賠償等はエージェントの会社が持つ状態にある
          • というのも個人ではそこまで担保することが難しいため
        • 報酬も「時間単価」という捉え方になり、成果の「質」ではない
        • 「◯時間の稼働を保証するため、◯円の報酬が受けられる」というような考え方
  • フリーランスでもっと単価を上げる方法は何か。
    • 「準委任契約」ではなく「請負契約」で案件を受ける
      • 「請負契約」というのは
        • 納期を定めて成果物を作って、納品して評価される
        • その際は納品物が成果対象になり、当然納期を守らないといけない
        • 瑕疵担保責任を個人で持つ必要があり、その分報酬が高い
    • (個人的な感想)スタートアップの会社からは繋がりで業務を受ける「請負契約」で案件を取ることは一定容易と考えられるが、大手企業からはこういった「大きな責任」を個人または個人に近い規模の法人で受けることは難しそう
      • そのため、フリーランスで単価を上げるには「人脈や事例を作って自力で請負契約での案件を確保する」必要がある

そもそもエージェント経由の業務委託とは

転職においてエージェントがいて、エージェント経由で選考を受けるケースがあると思います。
そのケースの業務委託版、といったイメージです。

「業務委託を受けたい人」と「業務委託を発注したい企業」を多く抱えるエージェントという感じです。

冒頭にも書きましたが、「ランサーズエージェント」「ハイパフォーマーコンサルタント」「フリーコンサルタント.jp」などのサービスがあります。
また、転職市場と同様で、”エージェントは参入障壁が低く、儲けやすい”といった構造はあると想定されることもあり、多くのエージェント会社が存在していると思います。

なお、エージェントフィーはどれくらい?という疑問を持つ人もいると思います。

30%程度という話や、孫請けみたいな仲介になるともっと下がる、といった話がありました。こちらも参考までに。

エージェント経由の業務委託はどうやって受けるのか

基本的な流れは以下の通りです。転職活動に似ています。

  • 各サービスに登録し、経歴等を登録する
    • 「レバテックフリーランス」は先方のサンプルに沿った入力になりますが、その他の会社(「ランサーズエージェント」「ハイパフォーマーコンサルタント」「フリーコンサルタント.jp」)はwordやgoogle docsなどで自由にドキュメントを作成したもので問題なかったです。
  • エージェントと面談する
    • 転職に似ています。自分の経歴や得意なこと、実績、何がしたいかなどを伝えます。
  • エージェントから案件が送られてくる
    • 伏せ字が多いためわかりづらいと思いますが、以下のような感じで「報酬」「業務内容」「必須スキル」「任意スキル」「稼働率」・・・といった情報がメールで送られてきます
      • 私が利用している3社は全てメールでのやりとりです。サービスページはないのですが、それはすなわち…

  • 発注先の企業・エージェント・応募者の3名(発注先の企業は複数名に渡ることもある)で面談
    • 発注先からは業務内容の詳細、応募者からは自己紹介(自己PR)等の話をします。
    • 私が一般的かは分かりませんが、以下のことを確認できることは把握しています。
      • 具体的な業務想定(誰がどういう役割で、自分はどこからどこまで対応するか、進捗共有はどうするかなど)
      • 働き方(フルリモートOKか、PCは貸与されるかなど)
  • その後、「発注先の企業からOKが出る」かつ「応募者もOKを出す」となれば契約合意へ
    • なので、とりあえず面談を受けて考えるというスタンスでOK

エージェント経由の業務委託専任のフリーランスは選択肢としてありか

まとめるとメリット・デメリット双方あるなと感じましたが、選択肢としてはもちろんありです。

メリット

  • (会社員と比べると)会社員よりも割が良い対価を、事業所得としてもらえる
    • 会社員より保障が少ないこともあり、割高な単価になっている
    • 事業所得としてお金がもらえるという点で、節税効果もある
  • (会社員と比べると) 働く相手が選べる・合わなくても1,2ヶ月で終了できる
    • 正社員で働く時の、働く相手を選べないという状態から解放される
  • (個人の繋がりでで業務委託を受けるよりも)様々な経験や繋がりができるので、その経験を個人での業務受注に繋げられる可能性がある
    • エージェント経由である以上、エージェントフィーが存在している
    • そういった仲介を介さずに業務受注をするための経験や人脈作りとして様々な経験ができることはメリットと言える
  • (個人の繋がりでで業務委託を受けるよりも)多くの企業の案件に応募できる
    • エージェントの会社自体に実績や案件があるので、個人が持っていない案件に応募できる
    • 特に個人だと繋がりを生みにくい大手企業については、エージェントの会社自体が大手企業と繋がっており、実績もあるためメリットは大きい
    • ただ、個人差がある部分になると思うので、メリットの度合いは人それぞれ

デメリット

  • (個人の繋がりでで業務委託を受けるよりも)拡張性はない
    • 結局は労働集約型の事業モデルになるため、自分の時間を切り売りしてお金に変えているという状態であるという意味では給与所得に近い部分があり、拡張性はない
  • (個人の繋がりでで業務委託を受けるよりも)取引先の想定と自分ができることが合わない
    • エージェント経由であり、エージェントが自分の専門性について詳しいとは限らない(詳しくないことが普通と想定される)
    • そのためミスマッチが起こる可能性は、個人で受けるよりも大きいと想定される
  • 案件の紹介がないと不安になる
    • そういう時期もありましたが、私はデータアナリスト・DX推進なので、エンジニアよりは需要は少ないと想定しています
    • それでも常時2,3件は案内が来るので問題ないと考えています(案件が来なくても問題ないと思えるマインドセットを別途持っておく必要はあるかもしれません)

こう書くと「デメリットが少ない」と思うかもしれません。

実際デメリットは少ないと考えています。というのも、あくまで短期なので「少しでも微妙に感じる部分があれば継続しない」という判断ができるからです。

ただ、以下の人は少し考え直した方が良いと思います。

  • エージェント経由で月100万くらい稼げそう!経験を積んで単価を上げるか、月の半分しか稼働せずに成果を出して2案件並行して進めるなどして月の総報酬額を爆上げするぞ!

こういう人は、エージェント経由での達成は「準委任契約」という契約上不可能、ということは覚えておきましょう。

その代わり、エージェント経由での経験や繋がりを活かして「請負契約を取る」(個人経由で案件を取れる状態にする)ということで月の総報酬額を爆上げすることは可能だと思われるので、そういった方法を検討してもらえればと思います。

おわりに

今回、エージェント経由の業務委託という、ちょっと世間で謎に包まれた?ものについてまとめました。

なお本記事は、「私が実際に業務を受注しての実体験」「複数のエージェント、仲介を事業としている友人等にヒアリングしている内容」になるため、一定の信頼性はあると考えています。
が、あくまで一例という点に留意して読み進めていただければと思います。

最後に、実際に気になるのであればまず登録して経験してみるのが一番だと思っています。

もし気になれば、以下は「ハイパフォーマンスコンサルタント」というサービスになっていますので、こちら見ていってもらえればと思います。


会社員か独立か悩んでいる、会社員であることに漠然と不安を持っている、といった人の課題解決の一助になれば幸いです。

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